社寺・仏閣建築設計・施工
宗教建築を建てることを「普請(ふしん)する」という言葉で表します。普請とは「自然の恩恵を受けてやらせてもらう」ということで、宗教建築には、普請することで人の心をまとめるという意味があります。いろいろなものが組み合わさって世の中が成り立っているということを語るために建築を行うのです。
当社は、建物ごとの要点を見極めることに何よりも自信があります。画一的な調査やマニュアル的な工事を決して行わず、その建物が持つ特性や要素を把握して、それぞれにふさわしい工事をご提案いたします。
社寺・仏閣建築修理・改築
神社・仏閣などの建築を専門にする「宮大工」が文化財の保護・補修に欠かせない調査と修復・復元作業を行います。 日本の木造建築技術には世界に誇れるものが数多くあり、”それらを後世に残していけたら”と常に考えております。古い建築物の解体や修理を通して感じることは、完成された完璧な技術ばかりで私どもはそれらを再現することを基本としておりますが、現代の建築事情では建築安全基準の規制などに対応していく必要があります。正確な復元や修理はもちろん大切ですが大規模木造建築という分野では新しい技術をどう生かしていくかということも、広い視野を持って、社寺・仏閣建築の修理・改築を行っております。
社寺・仏閣建築耐震補強
火災で焼失した神社や寺院・御社なども復元いたしますが、長い年月を経た神社・仏閣建築の耐震(制震)工亊は非常に難しい問題です。柱の捻じれ、仕口のめり込み、屋根裏の倒れこみ、荷重のバランス。どれも結論の出しにくい場合が多いのです。当社では外観を崩さずにどう補強するかを設計者や構造計算を行う者と熟考します。伝統構法を用いながらも耐震強度・耐久性・メンテナンス性などに優れた補強を探しながら提案し行ってきました。木材と相性の良い素材での補強を一番に考えています。
社寺・仏閣建築総合コンサルティング
各種社寺建築物および境内計画等に関するコンサルタント業務を行っております。個別の建築計画から総合的な境内計画等の企画立案、保存・修理、移築等、各種社寺建築周辺の事柄などのご相談を承っております。
総合的な観点からより良い提案が出来るように、伝統的建造物における古今の意匠や技法を常に研究し、未来を見据えたご提案をさせていただきます。
社寺・仏閣細部彫刻
社寺建築の魅力の一つである彫刻は虹梁や木鼻、屋根の上の鬼板、屋根の妻に付く懸魚など建物の随所に華を添えます。社寺彫刻は龍や獅子をはじめとした聖獣や波頭、雲紋など立体感に溢れるものが多く、立ち位置目線重視で最大限に美しく見えるよう構図を練ります。取り付けられる建物の歴史や雰囲気に合わせた図柄を描き、刻線の太さなど細部まで創意工夫を図り彫り込んでいきます。ひとつひとつ想いを込めて彫り進めた作品は空間を華やかに彩り見る人を魅了し続けます。
専属彫刻師 中本 力のご紹介
「チタン製六葉」などチタン等を使った伝統建築への恩返し
『六葉』とは六つの花びらまたは六枚の葉を形どった釘を隠すための建築金具です。長押、神社仏閣の懸魚と呼ばれるところに装飾されます。このたび日本製鉄株式会社協力のもと、チタン製六葉を開発監修。2020年に広島県呉市にある高尾神社の拝殿と本殿に初めて採用され、披露されました。チタンを使った事例は現在進行形で、屋根の軽量化、和釘への利用 、補強材としての利用等、木材に対して優しい金属(非鉄)として実績を積み上げているところです。伝統建築を守る職人が生き続ける為の一案と考えています。
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